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今年の夏に埼玉県長瀞の宝登山神社奥宮を訪ねた際、奥宮のすぐ隣にある茶店に長年お勤めしているというおばあさんから、ある興味深いお話を伺いました。


曰く、「もう何十年も前のことになるけれども…以前白と黒のおおかみさまを見たことがありますよ。私はおおかみさまだと思っているんだけど」とのこと。

どうも物事を現実的に考えがちな私は、とっさに数十年前ならばもうニホンオオカミはいないであろうから、おばあさんが見たのは恐らく野良犬だろう、しかしだとしたら狂犬病が怖いな…などと無粋なことを考えました。しかしおばあさんにお礼を言って奥宮からロープウェイ山頂駅まで山を降りる間、おばあさんがお話し下さったその「おおかみさま」は、たとえオオカミが生きていた頃の目撃証言であろうと、今日の目撃談であろうと、実際のニホンオオカミというよりは、ニホンオオカミのようなもの、そのような姿をしたこの山の気とでも言うべきものなのかもしれないな…などと思い、自分の考えの狭さを反省したのでした。

…ともすると私はとても貴重な人とお話できたのかもしれない…! 


When I visited Hodosan Shrine in Saitama Prefecture and met an old lady who have served for a tea house in top of the mountain for decades, she told me she had encountered a pair of black and white wolves which are she believes "Ohkami-sama" (The Wolf Gods). I do believe they are still living in people's mind today.